今回は、介護申請の方法と必要なものについて、お話しします。
介護サービスを受けるために必要な初めの一歩である、介護認定には誤解がたくさんあります。
そもそも、『申請方法』自体がそれほど普及していないことに驚くことも多く、
高齢者への情報拡散のむずかしさを感じています。
この記事は自由に利用・拡散していただいても結構です。
ぜひ、お役立てください!
*富山市の申請方法をお伝えする記事です。
*他の市町村におかれましては、各窓口にお問い合わせの上、申請してください。
1. どれくらいの状態だと、要介護申請するものなの?
『私は、介護なんて必要ないから』
『まだ、お母さんは要介護なんてもらえない』
と思われている人も多いのではないでしょうか?
そもそも、どんな状態になったら介護申請を行えばいいのかわからないところが、
この制度の難しさの一つだと思います。
医師に相談したら、
『まだ早いよ』
といわれたという、お話もよく聞きます。
では、実際に一番軽い状態とされる要支援1はどんな状態とされているのでしょうか?
・居室の掃除や身のまわりの世話の一部に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とすることがある。
・排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
これを見ますと、
杖をつかって歩いたり、家事に手伝いが必要になったりしている人は『要支援1』の認定を受けられる可能性があります。
『要支援1』で受けられるサービスには限りがあり、給付額も少なめです。
しかし、介護予防サービスという、要介護状態が悪くならないようにするサービスうけられますので、『要支援1』の判定でもメリットがあります。
2.介護申請の方法
2-Ⅰ 申請窓口
申請の窓口は、富山市役所東館3階の介護保険課窓口
または行政サービスセンターの地域福祉課窓口です。
(地区センターでは行っていません)
<行政サービスセンター>
・大沢野行政サービスセンター
〒939-2293 富山市高内333番地
tel :076-468-1111
・大山行政サービスセンター
〒930-1392 富山市上滝525番地
tel :076-483-1211
・八尾行政サービスセンター
〒939-2398 富山市八尾町福島151番地
tel :076-454-3111
・婦中行政サービスセンター
〒939-2798 富山市婦中町速星754番地
tel :076-465-2111
なお、介護申請手続は、
地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、介護保険施設などに代行してもらうことができます。
つまり、とりあえず、介護申請の初めの窓口は、
・富山市役所東館3階の介護保険課窓口
・行政サービスセンターの地域福祉課窓口
・地域包括支援センター
・居宅介護支援事業所
・介護保険施設
のいずれかと考えてもらえればいいと思います。
2-Ⅱ 申請費用
申請にかかる費用は無料です!
地域包括支援センターなどで申請代行をしてもらっても、無料です!
2-Ⅲ 申請に必要なもの
1.介護保険被保険者証
65歳以上の方には一人ひとりに被保険者証が郵送で交付されます。
40歳から64歳までの方には、通常発行されません。指定の疾患で介護認定されたときには発行されます。
介護認定をされていない方が、介護保険被保険者証の交付を希望する場合は申請手続きが必要です。
2.申請者の認印
(被保険者本人が申請される場合、認印は必要ありません)
3.第2号被保険者(65歳未満)の申請には、医療保険の被保険者証
4.個人番号を記載された場合(*1)、別途書類が必要
(マイナンバーカードorマイナンバー通知カードor住民票の写し←市役所1番窓口で300円ほどで発行可)
が必要です。
(*1)現在のところ個人番号を記載しないという選択肢もあります。その場合にはマイナンバーなどの書類は不要です。
申請書PDF
http://www.city.toyama.toyama.jp/data/open/cnt/3/5040/1/shinseishopdf.pdf
申請書記入例PDF
http://www.city.toyama.toyama.jp/data/open/cnt/3/5040/1/sinseisyokisairei.pdf
3.申請から、判定までの流れ
認定結果は原則30日以内に通知されます。
(原則30日以内に結果判定できない場合には市役所より、遅延通知が来ます。)
申請を行った時点で、介護保険サービスの利用は可能ですが、認定される要介護度によって、自己負担額が変わるため、どのサービスを利用するかは注意が必要です。
4.認定調査
主治医意見書という、医師が記載する書類が必要になります。(後で詳しく記載します)
一般的には、かかりつけ医で、記載してもらいます。
書類は、かかりつけ医から直接、市役所へ郵送されます。
この費用も無料です。
初回申請の場合は富山市の職員や富山市から委託を受けた社会福祉協議会がご自宅を訪問し、
心身の状況や日中の生活、家族・居住環境等について、利用者本人と家族等から聞き取り調査等をします。
2回目の更新からは居宅介護支援事業者等の介護支援専門員等が調査を行います。
この訪問や聞き取り調査を、『認定調査』といいます。
認定調査では、よく「認定調査の時にかぎって、本人が普段よりもしっかりしている」なんてことがあります。
認定調査とは、調査時の様子のみを確認するのではなく、直近1カ月の様子を確認する項目もありますので、
調査前には、最近の様子を書面にまとめておくなどをしておき、調査員に正確に伝えてください。
調査の判断基準についても「①本人の能力②介助量③事象の有無(*2)」と判断基準が決められています。
(*2)麻痺、可動域制限、精神行動障害の事実が有無
上記の流れで初回申請を行い、認定審査会の結果、要介護度の判定となりますが、
要支援・要介護に認定されると思っていても要介護判定にならない場合もあります。
もし要介護や要支援にならなくても、困っていることがあれば地域包括支援センターへの相談をお勧めします!
家族のみで抱えこまずに、専門機関に相談し続けることが大切です。
5.主治医意見書
介護認定審査会のときに、主治医意見書という、医師の書類が必要です。一般的にはかかりつけ医で記載してもらいます。
書類は、かかりつけ医から直接、市役所へ郵送されます。
費用はかかりません。
更新の際には、主治医意見書提出は介護保険認定期間満了前60日から可能になります。
例えば、認定期間が、令和1年1月1日~令和1年12月31日の場合を考えます。
この場合、11月2日以降の可能な限り早い時期に主治医へ提出された方が無難です。
理由は、調査票と主治医意見書がそろわないと、肝心の審査会の日程調整がされないためです。
富山市の高齢者人口は他市町村より多く、範囲も広い為、市役所での審査会の回数が多く、判定結果が30日を超えて出る場合がほとんどです。
まず、30日以内に結果は出ないと考え、早めに対応しましょう!
*富山市は新規・更新いずれも介護申請の申請書類の提出時には、主治医意見書の提出はマストではなく、
介護申請書類を提出後に、主治医意見書の記載・提出をかかりつけ医などに依頼し、かかりつけ医から直接、介護保険課へ郵送されます。
*一方、中新川郡や高岡市などは新規もしくは、更新申請書を提出する段階で、主治医意見書を添付しなければいけない等、地方自治体によって若干申請の流れに差があります。
6.もう一回、全体のながれ
もう一度、全体の流れをお示しします。
どうしても、わかりにくい!!という人は、とにかく、『申請窓口』に相談に行ってください!
7.最後に
初回の申請については、どうしたらいいの?と本人様や家族様には大変心配があると思います。
また、「とうとう介護が必要になったか、、、」という本人の喪失感や受け止められない気持ち、
家族の先が見えない不安、自分たちが世話をしないといけないのに人に任せないといけないという、
うしろめたさ(施設に入居させた時にはうしろめたさと自己嫌悪感を感じる家族様は多いです)や
介護の苦労から本人へのいらだちなどもあります。
そのような感情は誰でも持っていることですので、自分ひとりで抱えずに専門職
(地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーさん)
へご相談ください!
富山の高齢者・家族・介護者に役立つ情報ポータルサイト『とやまるっと』では、
皆様からの情報提供お待ちしています。
詳しくは、情報提供ページ をご覧ください。
情報お待ちしております!!!
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