巻き爪。もっと掘り下げて聞いてみたら、想像以上に知らないことだらけだった

巻き爪。もっと掘り下げて聞いてみたら、想像以上に知らないことだらけだった

読んで字のごとく、巻いている爪。
介護に関わる方は、一度は困ったことがあるのではないでしょうか?
意外と医療関係者も、その原因や予防法などについて
ちゃんと勉強したことがないという人も多いのではないでしょうか?

今回は、ネイルサロンTeteの山田さんに、お話をおうかがいしました。

『ん?ネイルサロンって、爪をピカピカに磨いて、
きれいな色を塗って、インスタにあげるような、若者が行くところじゃないの?』

って思っているひとも、たくさんいますよね?

ごめんなさい。編集長の私も同じことを思ってました。
今回は、私も含めた、みなさんのイメージを根本からひっくり返したいと思います。

Nail salon Tete
ビューティーネイルカレッジTete

代表 山田志保
富山県富山市大町12−2
TEL : 0120-10-1036
LINE ID : nailtete
URL : http://www.nailtete.com/
  1. そもそも、巻爪ってなに?
  2. 巻爪の原因は?
  3. 巻爪になったとき・対処法
  4. 巻爪の予防法​
  5. 最後に

1. そもそも、巻爪ってなに?

そもそも、巻爪ってなに?

この記事に興味を持たれている方は、ある程度巻き爪がどんなものか
ご存知かもしれませんが、おさらいしましょう。

まず、巻き爪と陥入爪(かんにゅうそう)の違いからです。
陥入爪とは巻き爪によって皮膚の中に入り込んでしまう事です。

不適切な爪のカットや日常生活などによって爪が巻き込んでくると、
爪周りの皮膚に刺激を与えて痛みが出ます。しかし、その影響は爪だけではないのです。

痛みをかばって、歩き方や姿勢が悪くなり、骨や筋肉、神経系などを害しに影響が出ることがあります。
重症の場合は、歩くことも困難になります。
その意味では、健康な爪を作ることは、健康なからだ作りに繋がります。



2. 巻き爪の原因は?

不適切な爪のカットの仕方や日常生活など、巻き爪の原因は様々です。
また、形やサイズが合わない靴も原因として、多くみられます。
ご高齢者の場合は、車椅子や寝たきりの方にも多くみられます。
歩くことが少なくなると、爪圧(指先に体重がかかったときに、爪がはね返す力)を使うことが少なくなり、爪が自然に巻いてくるためです。

巻き爪の原因は?

そのほかにも、爪が乾燥し通常の水分、油分量が減少し、巻爪の原因になることがあります。



3. 巻き爪になったとき・対処法​

私たちのサロンでは、爪が皮膚にくい込まないように、爪周りの角質ケアをして爪の生え方を変える施術をします。
皮膚が化膿している場合や感染症の場合など、医療機関への受診をお勧めする場合もあります。
その際は、医師による治療と並行して、ネイリストが施術する場合があります。

巻き爪になったとき・対処法

巻き爪の原因が取り除かれないと、いったん改善しても繰り返してしまうことがあります。
そのため、原因へのアプローチも必要です。



4. 巻き爪の予防法​

原因によって、予防法は変わります。


1. 靴・歩き方

靴が合っていない場合には、正しいサイズの靴を選んでもらいます。足の横アーチ・縦アーチのサイズを測定し、インソールやテーピングなどを用いて、靴の中での足の負担を減らすアドバイスをします。また、靴が合っていても、歩き方や姿勢が悪い場合など爪に負担をかける事があります。その場合は私生活の重心のかけ方を変えたり体の矯正などをお勧めします。


2. 爪圧の不足

他には、寝たきりや、車椅子の生活が中心の方は、爪への負荷不足を原因として、疑うことがあります。
この場合、爪圧をかけていく方法を提案します。具体的には、背伸び、ふくみ足やマッサージです。


ここでは、介護者の方でも行いやすい、爪圧マッサージについて詳しく説明します。
爪圧マッサージは、爪母を刺激し保湿をしながら、爪甲の上を親指を重ねて押さえながら圧をかけ、少し手前に引いていく方法です。(保湿については後ほど述べます)


2. 爪圧の不足
2. 爪圧の不足

爪圧マッサージは痛みがある場合には、積極的に行うことは避けた方がいいでしょう。


3. 爪の切り方

伸ばしすぎないず、短くしすぎないことが重要です。 爪の指先が見えるか見えないかのラインを目安にカットしてください。


3. 爪の切り方

4. 爪の乾燥

保湿は、爪は硬ケラチンなので、固形に近いワセリンよりも、浸透性の良いネイルオイルやネイル美容液などが適しています。反対に、軟ケラチン用のエモリエント(精製水の混合した濃度の低いもの。お肌用のトリートメント剤、化粧品やハンドローションなどのこと)は、爪には浸透しにくく避けた方が良いです。



5. 最後に​

ネイルサロンの中でも、ご高齢者の爪へのケアを行なっているサロンは数少ないです。
もし、お近くのネイルサロンへ行かれる場合には、一度お問い合わせいただいてから、来店されることをお勧めします。
ネイルサロンでは爪のケアとしての対応になります。(爪や角質などトラブルを防ぐケアです。)
爪や皮膚の病気や状態によっては、医療機関への受診をお勧めする場合があります。
医療とケア、介護者やご本人様には判断が難しいと思いますが、まずはご相談ください。



Nail salon Tete
ビューティーネイルカレッジTete

代表 山田志保
NPO法人 日本ネイリスト協会
JNA 常任本部認定講師
Spa Luce マスターエディケーター
JNAフットケア指導員
JNAネイルサロン衛生管理士指導員
JNA ネイルサロン技術管理士指導員
山田志保



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