介護現場の働き手不足について

『とやまるっと』編集室ツミキです。

日本は全体として少子高齢のため、労働力不足です。


この傾向は今後も続くと考えられており、2060年(今から40年後)には日本の総人口数は9,913万人となり、1億人下回ると見込まれています。



*内閣府ホームページより引用

最近、富山県でも大型ショッピングセンターがリニューアルされましたが、お店が増えても働く人がいないという問題が浮き彫りになっていました。


地方では、この問題は深刻です。


現に、「働く世代」もどんどんと減り、2060年には4,418万人となると推計されています。


そこで、日本が対策として考えているのが、外国人労働者の活用とインターネットと物や情報、しくみのつながり(IoT,ICT)、AI(人口知能)の活用です。


今回は、介護現場における、IoT,ICT、AIのご紹介をしたいと思います。

  1. 介護現場で活用が期待されるAI
  2. 介護現場で期待されるIoT
  3. 介護現場における、外国人労働者の受け入れ
  4. まとめ


1.介護現場で活用が期待されるAI


ケアプラン作成ツールとしてのAIの活用が考えられています。

まだ実施されておりませんが、AIに必要な情報を入力することで利用者に適したケアプランを作成してくれるサービスが期待されています。

これはとても便利ですよね!

ケアマネの仕事の時間がとられるものとして、書類作成、利用者との相談援助、事業所調整、移動時間等が思い浮かびます。

この中で利用者、家族、事業所との相談調整は、AIが発達してもなくしてはいけないきがします。

しかし、 ケアプランの書類作成が効率化するとそれだけ、丁寧に利用者や家族の生活状況を確認する時間が生まれる可能性があります。

一方で、私見としては、ケアプランの作成においても、”移動時間”が一番無駄に感じます。

本当にどこでもドアがあれば、すごい生産性が高くなると思いますが、、。



2.介護現場で期待されるIoT


IoTとは、「Internet of Things」のことで、直訳すると「もののインターネット」です。

これまでインターネットはパソコンを通じて人間が活用する道具として使われていました。

しかし、Wi-Fi技術やAIの進化といったテクノロジーの進歩によって、機械にインターネット接続技術を組み込んで、それを活用することが可能になってきたのです。

機械とインターネットをつなぐことで、さまざまな業務がこれまでよりも少ない労力で行うことができきるようになりました。それは介護現場でも同様です。

実際に介護現場で活用されている事例としては、「見守り業務」が挙げられます。

ベッドにセンサーを設置すれば、利用者の寝起きを簡単に管理できます。そうすれば、夜中の巡回をする必要はありません。

具体的にはモニタリングにIoTを導入して利用者の誰がベッドに寝ていないかをスタッフのスマートフォンに通知する仕組みとなっています。

ベッドのマットレスに敷いて利用者の存在を感知するセンサーを取り入れれば、プライバシーなどの観点で利用者に不快な思いをさせることもありません。

これまでどおりの生活をして、IoTを組み込んだベッドの上で寝起きするだけでスタッフが持つ端末に通知が来るようになります。

見守り業務にIoTを導入すれば簡単に夜間の徘徊などを監視することができるうえ、トラブルを未然に防ぐことができます。

実際に導入した施設のなかには、 コールが鳴る前にスタッフが徘徊に気づけるようになったために、夜中に鳴る呼び出しコールの回数がおよそ4分の1まで減少したケースもあります。

IoTを導入することで業務の効率化が図れるとともに、生産性の向上も期待できます。

しかし、これらの素晴らしい技術はやはり働く介護者ありきとなります。

現状の介護現場の48.3歳(介護労働安定センターより引用)となっております。

また介護の専門学校進学する生徒の数もどんどんと減っています。

若い世代が入ってこない業種ですので、働く人の高齢化も問題になると思います。

つまり、どんなに素晴らしい技術があっても使いこなせないという問題もあると推測します。



3.介護現場における、外国人労働者の受け入れ


今後の日本の人口推移からしても、介護職を選ぶ人はどんどん少なくなりますので、必然的に外国人労働者の受け入れが必須になります。

しかし、 文化が違うという点でグローバル化が遅れている日本ではなかなか浸透に時間がかかると思います。

また、IOTやICT,AI、外国人労働者の受け入れなどの最大の課題は「多大な費用負担」があげられます。

よく介護は「売り上げの上限が決まった業種」といわれます。

デイサービスや入居型施設においても、利用者へのサービスの質の確保といった点でお客様の上限が決まっている為売り上げの上限も決まってしまうということです。

売り上げは上がらないが、IOTやICT,AI、外国人労働者の受け入れにより、企業の費用負担はどんどん大きくなるという問題があり、 いいと分かっていても、企業側が積極的にさらなる導入・受け入れができない という問題点が考えられます。



4.まとめ


”IoT、AIは、未来の「夢」のような技術でしょ。”と思われるかもしれませんが、襲ってくる問題はそう遠い未来ではありません。

企業の多大な負担は、国の機関や協会や、経営者に任せるだけではなく、現場の介護職員や介護を利用する家族、これから介護を必要とする人(日本人全体)で介護現場への報酬の引き上げを国に求める活動や議論をより多くすることが大切かと思います。

また、介護業界イメージの改善も必須です。

介護は「汚い」、「きつい」、「しんどい」、「給料が安い」、「ダサい」、「優しい人がする仕事」(これはモラル的にはよいことですが、、、)というイメージがあります。

介護は特別な仕事ではなく、サービス業です。

大変な仕事であることは他職種でも同じで、イメージと合わな実状に介護業界に転職されてこられる若者もいます。

介護の「よいイメージ」をどんどん広めることも大切なことだと思います。







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