『とやまるっと』編集室です。
物価高が叫ばれるなら、給与水準が上がらないことが問題視されています。
介護業界は、「介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算」によって給与水準のアップが図られましたが、その効果は感じられていますでしょうか?
今回は厚生労働省が発表した「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」をもとに、お話しさせてもらいます。
1. 加算の取得状況について
加算の取得状況についてですが、
業界全体として63.3%にとどまっています。
加算の届出が困難な理由としては、キャリアパス要件を満たすことが困難といったものが挙げられています。
キャリアパス要件は、介護職員の職種や業務内容に応じた任用などの用件や、賃金体系について定め、介護職員に周知するなどの事務的なものや、資質向上の計画書策定、研修の実施・機械の創出など、忙しい業務の中で、個々で実施していくにはややハードルが高い内容が盛り込まれているためと考えられます。
そもそも、研修会が実施するには人手に余裕が必要ですし、研修会にもお金がかかりますからね・・・。
また、加算の届出をしない理由として、事務作業が煩雑というのが、全体の4割強となっており、やはり忙しい日常業務の中で、面倒というのが本音なのだと思います。
2. 平成31年と比較して、介護職員のなかで給与はどうなった?
そんななか、介護職員等特定処遇改善加算を取得している事業所における介護職員(常勤に限る)の平均給与についてですが、
H31年と比較して令和2年では月18120円の増となっており、確実に効果はでていると思われます。
また、介護従事者といっても、介護職員の他にも、看護職員・ケアマネ・事務職員・調理師など様々な職種の人がいる中で、
もっとも給与水準が上昇したのが介護職員となっています。
さらに、勤続年数にかかわらず平均給与が上昇していますが、中でも勤続年数10年以上の人は20000円近い月給アップとなっています。
この点は、制度の趣旨に沿った結果となっています。
一方で、加算申請ために費やす時間のない施設では、なかなか処遇が改善されないという負の連鎖に陥っているところもあり、こういった事業所での人員確保は今後益々難しくなる可能性がありそうです。
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