『とやまるっと』編集室です。
新しい年、2026年が始まりました。
今年は、介護・医療・障害福祉の3制度が同時に見直される「トリプル改定」の年です。
介護報酬や処遇改善、ICT活用の促進など、制度面でも現場の運営面でも大きな変化が始まります。
今回は、2026年の制度改定のポイントと、富山の介護現場がどのように動き始めているのかを整理します。
1. トリプル改定とは何か
2026年度は、
3年に一度の介護報酬改定、6年に一度の診療報酬改定、障害福祉サービス報酬改定が同時に行われる「トリプル改定」の年です。
この3つの改定が重なるのは、制度全体を横断的に見直す絶好の機会とされており、「地域包括ケアの再構築」「人材確保と処遇改善」「科学的介護の実装」がキーワードになっています。
特に介護報酬では、業務効率化と質の向上を両立する方向で見直しが行われ、現場では「これまでのやり方を見直す一年」となりそうです。
2. 改定の主なポイントと現場への影響
今回の改定で大きく変わるのは、次の3つです。
① 処遇改善加算の一本化
これまで複雑だった「処遇改善加算」「特定処遇改善加算」「ベースアップ評価加算」が一本化され、事業所の運用がわかりやすくなります。職員への賃金反映ルールも透明化が進み、より公平な配分が求められます。
② 科学的介護・データ活用の拡充
LIFE(科学的介護情報システム)の活用が一層推進されます。介護記録をデータ化し、転倒予防や栄養改善などのエビデンスに基づくケアを広げることが目的です。AI記録や音声入力など、デジタル化を支援するツールの導入も急増しています。
③ 地域包括ケアの再強化
病院・施設・在宅の垣根を越えた連携が求められます。特に富山県のように高齢化率が33%を超える地域では、在宅医療と介護の連携を地域単位で整備する動きが加速しています。
これらの改定は「現場の負担増」に映る面もありますが、同時に“ケアの質を再設計するチャンス”でもあります。
3. 富山から始まる“これからの介護”のかたち
富山県では、この改定に合わせて「とやま型地域包括ケア」をさらに発展させる取り組みが進んでいます。
県内全域に設置された地域包括支援センターを軸に、医療・介護・地域団体が連携し、在宅支援と多職種連携の強化が図られています。また、県の「介護人材確保総合支援センター」では、資格取得支援や再就職サポートなど、担い手確保に向けた支援を拡充中です。
さらに、富山市や高岡市では、AI記録支援システムや介護ロボットの実証事業も始まりました。現場の記録負担を減らし、ケアの質を可視化することで、「人が人に向き合う時間」を取り戻す試みが広がっています。
2026年は、制度の変化を“受け止める年”ではなく、“動き出す年”。
富山の現場が先陣を切り、地域全体で支える介護の新しいかたちを発信していく年になりそうです。
まとめ
2026年は、介護制度の仕組みが刷新される節目の年です。
処遇改善、科学的介護、地域包括ケア――すべては「人を支える力」をより強くするための改革です。
富山からも、現場の声と挑戦を発信し、これからの介護をともに築いていきましょう。
参考URL
・厚生労働省「令和6年度 介護報酬改定に関する審議資料」:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000183319.html
・富山県「介護人材確保総合支援センター」:
https://www.pref.toyama.jp/120308/kaigoshien.html
・富山県「とやま型地域包括ケア推進事業」:
https://www.pref.toyama.jp/120308/chiikihoukatsu.html


















