【新型コロナウイルス】PCR検査で「陰性証明」は安心にならない理由

『とやまるっと』編集室ツミキです。

新型コロナウイルス感染症の検査として注目されているPCR検査ですが、2020年7月17日より無症状者にも唾液によるPCR検査が可能になりました。

しかし、この検査ですが、無症状者といえど、原則として「空港検疫の対象者、濃厚接触者などへの拡大」です。

一部、都会のクリニックでは陰性証明を確保して陰性パスポートとして利用しているような人がいるような、テレビ報道がなされていました。

  1. PCR検査の精度とは?
  2. なぜ陰性証明は「安心」にならない?
  3. まとめ


1.PCR検査の精度とは?


PCR検査の精度については、70%くらいの感度と言われています。



また、検査を仮に感度70%・特異度99.9%と見積もった場合をシュミレーションしている記事が下記です。



特に、内容として注目なのが、

東京都に住む1000万人が全員この検査を受けたとして、感染しているおよそ3人に2人は陽性と正しく診断される一方、感染していない人のうち約1万人は検査が陽性という結果が出ます(偽陽性)。

また、感染している人もおよそ3人に1人は陰性という結果が出ます(偽陰性)。

「PCR検査キットで陰性だったから」という理由で気兼ねなく外出し、本当は感染している人が屋外で感染を広げることに繋がりかねません。



精度は感染初期など時期によってもかなり左右されますから、 無症状者に検査する際には、さらに精度が落ちる可能性も考えられます。



2.なぜ陰性証明にならない?


この件については、尾身先生もご発言されています。


検査の精度としても陰性を証明できるものではないし、検査したからといってその後何週間・何ヶ月にわたって陰性であり続けることを証明できるものではないので、陰性証明は「安心」とは言い切れません。

テレビメディアでは、「親族の結婚式に参加するため」などの理由で検査を受けておられる人がいましたが、移動中に感染する可能性も考えると、安心に繋がるのかどうかは謎です。

また、「営業マンで医療機関に出入りするため」という方もおられますが、同様の理由であまり意味がない気もします。

今後、介護施設では、「陰性証明とったから、面会させろ!」とか、「職員が陰性かどうか検査しなさい」と言われるなどが生じえます。

その際に、毅然とこのような情報を盾に説明ができるかどうか?が問われるところです。



3.まとめ


新型コロナウイルスについての情報は刻々と変化し、正しい情報が何かを判断することが非常に難しい状況です。

メディアやネットに対するリテラシーが問われる状況とも考えられ、今後ますます「情報を受け取る側の知識・技術」が必要になってくると思われます。









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