みなさんは、補聴器ってどんなイメージを持ってますか?
『とにかく、値段が高い!』
『ピーピー言ってうるさい』
『つくっても、タンスの中にしまってあるわ』
など、ネガティブな印象の人も多いんじゃないでしょうか?
実は私も、購入してから『まいにち頼りにして、使ってるわ!』、って人にあまりお会いすることがなかったので『高額なのに、高齢者には使いにくい』っていうイメージを勝手に持ってました。
でも、そのイメージが壊されました。
ちゃんと作って、ちゃんとつかえば、きっと優秀なパートナーになれます!
本当にみなさんに知って欲しい記事です。ぜひよんでください!
今日は、富山県義肢製作所の深松さんに、お話をお伺いしました。
*当記事は高齢者の難聴に限定した記事です
1. 普及率
あなたの周りにも、補聴器を使用している人はいますか?
持っているけど、はめてない。耳が聞こえていないけどはめてない。
様々かと思いますが、普及率は非常に低いというのが、結論です。
補聴器の使用は、年齢とともに増加しますが、難聴者のなかでも、2割程度の人しか、補聴器を使用していないのが現状のようです。
2. 難聴は認知症の原因のひとつ
日本の高齢者の4人に1人は認知症、またはその予備軍と言われ、今後も増加が見込まれています。この事態に対して策定された、2015年の政府の認知症施策推進総合戦略では、認知症の危険因子に『加齢』や『高血圧』に加えて、『難聴』もその原因とされています。難聴は聴覚刺激の入りにくさから、コミュニケーションが困難となり、他者・社会との関わりが減少することから、認知機能に影響をすると考えられています。
3. 小さいけれどすごいやつ
補聴器の最新機能をご存知ですか?
なんと、
Bluetoothでスマホ、パソコンとつないで、通話をしたり、音楽を聴いたり。
IoTで家中の家電や車、セキュリティシステムとつながることもできるんです。
『高齢者が、使いこなせるかい!』っていう頭の中のツッコミはさておいて、、、
補聴器は、超高性能なウエアラブルデバイスと言えます。
4. 作成までのながれ
実際の作成の流れです。
大きく分けて、作成依頼は2パターンあります。
ひとつは、耳鼻科で医師に相談していただくながれ
もうひとつは、直接、販売店へ連絡する方法です。
今回は、販売店(富山県義肢製作所)へ相談した場合の流れを紹介します。
① まず、補聴器ご希望の方と直接会って面談
具体的にどのようなシーンで音が聞きにくいのか?など必要な情報を、インタビューします。
② 聴力の測定
補聴器作製のために必要な聴力測定を行います(防音室完備)。
耳鼻科受診が困難な場合は、持ち運び可能な聴力測定器を用い、ご自宅や施設に訪問して対応します。
*①・②のなかで、必要性があると判断された場合には耳鼻科受診をお勧めすることがあります。
③ 試聴
まずはお試し期間として、補聴器の利用を開始します。
ここで、重要なのは、
『補聴器はメガネとことなり、測定結果から、一発でその人の日常生活にあったものを作成することは難しい』
ということです。
④ 耳型の作成(耳あな型を選択される場合)
耳あな型をご希望される人には、耳の型をとって作成します。
⑤ 購入
実際に購入となります。
富山県義肢製作所で作成される場合には、④までの過程では料金は発生しません。
⑥ アフターフォロー
購入して終わりではありません。補聴器は常時使用する器械なので、定期的にそうじ点検が必要です。また、生活環境が変わったり、聞こえの程度が変わると、その都度調整が必要です。定期的なメンテナンス、聞こえの測定・再調整などは無料で対応しております。部品交換・故障修理は有償となりますが、年数が経っていても部品供給があれば対応します。ご来店いただければ、日ごろのお手入れではできない部分のそうじ・真空乾燥も行えます。ずっと補聴器を使っていただけるよう、聞こえのサポートをしております。
5. 助成金や控除
■ 障害者総合支援法の補助があります。
1. 市役所の福祉課等(以下、行政)で、手帳の①交付申請書をもらい、指定された耳鼻科を受診
2. 医師から聴力が一定以下と診断された場合に、②身体障害者診断書が記載され、渡されます。
3. 先ほどの行政へ①交付申請書と②身体障害者診断書を提出。
4. ③身体障害者手帳発行となります。
*認定の手続き等詳しいことは、お近くの補聴器専門店またはお住まいの自治体の福祉課にお問い合わせください。
ここから、さらに補聴器購入費用の補助給付をうけるために、行政で④給付申請書をもらいます
5. もう一度指定された耳鼻科を受診し、医師に⑤補装具交付意見書を依頼します。
6. ④給付申請書と⑤補装具交付意見書を行政に提出。
7. 行政より、見積もり依頼が、購入希望者が指定する補聴器販売店に届きます。
8. 補聴器販売店が行政へ見積もりを提出後、許可が下りれば、補聴器販売店もしくは申請者本人に⑦補装具費支給券が発行されます。
9. 申請者本人に、⑦補装具費支給券が配布された場合には、補聴器販売店に提出します。
10. 補聴器納品となります。
*それぞれのステップで印鑑が必要になることがありますでの、持ち歩かれた方が無難です。
*自治体によってやり方が多少異なりますのでご注意ください。
■ 医療費控除
補聴器の購入で医療費控除を受けられる場合があります。こちらも複雑な仕様となっておりますので、耳鼻科学会のホームページを参照してください。
http://www.jibika.or.jp/members/iinkaikara/fukusi_koujyo.html
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