【介護とお金の話】年末調整と医療費控除・介護費用控除の整理

『とやまるっと』編集室です。

11月は年末調整の準備が始まる時期です。介護費用の一部は税制上の控除対象となりますが、対象範囲を知らないと控除を受け損ねることがあります。

富山県では高齢者世帯が全世帯の34%を占め、介護費用や医療費が家計に占める割合は全国平均よりも高めとされています。

ここでは、富山の家庭に役立つ「介護と税制のポイント」を整理します。


  1. 1. 医療費控除の対象になる介護費用
  2. 2. 介護保険サービスと税制上の扱い
  3. 3. 記録と準備のコツ

1. 医療費控除の対象になる介護費用

医療費控除は、年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に利用できる制度です(所得に応じて条件あり)。

訪問看護や訪問リハビリなど、医師の指示によるサービスの自己負担分は控除の対象となります。富山県内の特別養護老人ホームや介護医療院でかかる一部費用も対象です。

ただし、 食費や居住費は控除対象外です。この区別を理解しておかないと、想定より控除額が少なくなることもあります。

2. 介護保険サービスと税制上の扱い

介護保険サービスの自己負担は、内容によって控除可否が分かれます。

生活援助(掃除や買い物代行など)は対象外ですが、訪問リハビリや訪問看護といった医療系のサービスは対象になります。

また、富山県では介護費用負担を軽減するために、高齢者医療や介護保険料の独自軽減策を設ける自治体もあります。

税制控除とあわせて利用することで、実質的な負担を減らせる可能性があります。

3. 記録と準備のコツ

控除を受けるためには領収書や利用明細を1年分整理しておく必要があります。

富山県内では「とやま医療情報ネット」や自治体の医療費通知サービスを利用でき、申告作業の簡略化が進められています。

年末調整の前に家族で支払い状況を確認し、誰が控除を申告するかを決めておくとスムーズです。

特に介護世帯では、介護サービス・医療費・交通費など複数項目が絡むため、はやめの段階で整理しておくことをおすすめします。

まとめ

介護費用は家計に大きな影響を与えますが、税制や自治体の軽減制度を上手に活用すれば負担は軽くなります。

富山の家庭でも早めの準備と整理を心がけ、確実に控除を受けていきましょう。

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