『とやまるっと』編集室ツミキです。
新型コロナウイルスの影響で社会が不景気に喘ぐなか、介護業界での倒産が過去最多を更新したと発表されました。
コロナ関連倒産と言われるものは、政府の支援もあり、1件にとどまったようですが、全国で倒産は2020年上半期で58件と最多になっています。
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200707_02.html
1. 苦しい事業所形態とその理由
業種別では「訪問介護事業」が最多となり、その次がデイサービスやショートステイなどの「通所・短期入所介護事業所」となっています。
理由としては、売上不振が1位で、2位が事業上の失敗でした。
また、売り上げ不振の理由については訪問介護事業所は競争が激化していることが挙げられています。
私見としては、
新型コロナウイルスの影響下では、いわゆる泊まり系の事業所の影響が少なく、通い系の影響が大きかったように感じます。
訪問介護事業所は、デイサービスを利用できなくなった方たちが、一時的に自宅で入浴をされる場合などに使用されていた印象もありましたので、「通所・短期入所介護事業所」が収入源になったのはうなずけますが、「訪問介護事業」の売り上げが減少となった結果とは乖離した感覚です。
今回参照した倒産データは地域別で最多の関東が19件、私たち北陸が0件であったことから、皮膚感覚との乖離は、都会と地方の差なのかもしれません。
また、「訪問介護事業」の倒産理由にヘルパー不足が挙げられています。
都会であるにもかかわらず、また、職を失った人が多いなかでも働き手の不足が生じている現状は、介護事業の人気のなさが深刻であることが伺えます。
2. 倒産事業所の特徴
今回参照にした、東京商工リサーチでは、とくに
設立年が5年以内の業歴の浅い事業所と、従業員が五人未満の小規模企業の倒産が目立ったことが指摘されています。
介護保険の中で行う事業であり、安定的な収入を見込んでいた企業が計画の見積もりがあまく倒産しているケースが多いようです。
こうなると、今後介護事業は集中化が進み、大きな事業所のみが残っていく可能性があります。
個人的には小規模の事業所にしかできない足回りの速さも必要なのではないかと感じていますが、介護保険や人員確保・経営の面からは、減少していく一途なのかもしれません。
3. まとめ
介護業界は社会のインフラともいえる重要な業界です。
新型コロナウイルスの影響については、政府の支援もあり倒産を免れた企業も多くあった一方、介護の担い手不足の問題は未だ解決されていません。
介護がプロの仕事と考えられていない社会の偏見や、芸能人の禊として利用されやすい面などいくつか負のイメージが先行しているようにも感じます。
人材不足は資金繰りも圧迫し、サービスの質にも影響がでます。
表向きは資金繰り不足でも、その裏に賃金競争が見え隠れしているような気がしてなりません。
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